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雪崩(なだれ)

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【左記の写真は栃木県那須町のスキー場のゲレンデではありません。
2011年2月9日の宮崎県霧立越えの雪景色】

今回の遭難事故から学ぶ点は春先の雪山登山(スキー)の実施については、気象庁や行政機関の雪崩情報を収集して事前チェックを怠らないことが大切である。

那須町役場では27日午前1時現在に0センチだった積雪が午前9時では33センチを観測し、26日にはすでに雪崩注意報が出されていたにもかかわらず、

この雪崩情報が栃木県高体連主催者に伝わっていないかったことである。

この遭難事故が起こる前に那須町や警察署・山岳連盟等が登山やスキー禁止をしておればと悔やまれてならない。

毎日新聞の報道によれば、27日午前9時20分ごろ、栃木県那須町湯本の那須温泉ファミリースキー場で、雪崩が発生したと110番があった。

地元消防に現場から入った連絡などによると、県内7高校が登山講習会に参加しており、高校生6人が心肺停止の状態で見つかったほか、4人が行方不明、8人が負傷しているという。雪崩は同スキー場の第2ゲレンデ付近で発生したとみられる。気象庁は積雪面の上に新雪が降ったことによる「表層雪崩」の可能性が高まったとして雪崩注意報を発令していた。

気象庁によると、雪崩には古い積雪面の上に新たに降り積もった雪が滑り落ちる「表層なだれ」と、積雪全体が滑り落ちる「全層なだれ」がある。

 今回は日中に気温が上がる一方、深夜から早朝にかけて気温が下がった影響で、積雪面が氷状に変化。その上に新雪が降ったことで、滑りやすくなったとみられると発表している。

また、日本山岳協会専務理事、Oさんの談話として、前日から降雪が続いていたことに着目。「すでに固まっている雪の上に新しい雪が降ると、新雪がうまくなじまず、弱い層となってしまう」と同様の指摘をされている。「降り固まった雪と新雪の間に力が加われば、ショックで新雪が表層で雪崩を起こす」と。

Oさんも20代のころ、3月にこうした雪崩に巻き込まれたことがあり「新雪が降ったら、古い雪となじんでいるかをチェックするのが基本だ」と語っておられる。

さらに、栃木県内の山岳情報に詳しく、山岳ガイドの経験もある県勤労者山岳連盟のIさんは「この時期の雪は湿気があり、3月になって比較的、温かくなっているため雪崩の危険性が高まる。一気に降雪があると、何らかのきっかけで亀裂が走って雪崩を誘発する可能性がある」と指摘しておられる。

by taminamikawa1 | 2017-03-28 21:06 | 登山、ハイキング
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